交通事故のおすすめ知識 事故直後の対応

交通事故の禁句「すべて賠償します」:言ってしまったらどうしたら良い?

2019年3月5日


こんにちは、損保社員の丸山です。

このページを見られている方は、交通事故に遭われ大変な状況にある方だと思います。

交通事故は苦労の連続だと思いますが、特にこんな疑問や不安はありませんか?

よくある疑問や不安

  • 交通事故に遭ってしまった。
  • 相手が怖くって、事故現場で余計なことを言っちゃった…
  • これって大丈夫なのかな?

そこで私の損保社員としての経験を踏まえ、

丸山
事故現場で相手と話して「OKなこと」と「NGなこと」の境界線をお伝えします!

交通事故に対する謝罪はOK!

交通事故が「自分のせいだ」と感じたのであれば、謝罪をすることに問題は全くありません

「すべて賠償します」はNG!

しかし、「すべて賠償します」という言葉は、すべての過失をあなたが負うことを約束するものです。

つまり、「過失割合100:0で自分が悪かった」と口頭で示談したも同然なのです。

保険会社の承諾なく、このような言葉を話すことはやめましょう。

自動車保険が支払われない可能性も…

上述のとおり、過失割合を100:0で口頭示談したのと同じ効果が発生します。

しかし、保険会社の約款には「保険会社の承諾なしに勝手に示談をしてはならない」という文言があり、

「勝手に不利な示談した場合は、その分の保険金を支払いません」という文言が記載されています。


相手には「賠償は保険会社に任せてます」と言おう!

相手がしつこく賠償について迫ってきた場合は、「賠償は保険会社に任せていますので…」という言葉でかわしましょう。

それでも相手が引き下がらない場合、相手の行為は「強迫」に該当します。その場合は、禁句を放ってしまったとしても、最終手段で「なかったこと」にできるので安心しましょう。

最終手段:錯誤無効と強迫取消

錯誤無効とは、重大な勘違いをして約束をしてしまった場合に、約束自体が「なかったこと」になる、という民法上の概念です。

強迫取消とは、相手の強迫で約束をさせられた場合に、約束自体を「なかったこと」にできる、という民法上の概念です。

つまり、「自分が一方的に悪いんだ…」と勘違いをしていたり、相手が高圧的にしつこく迫ってきたりした場合は、この約束をなしにできます。

ただし、相手がこれに納得しない場合、最終決着は訴訟でということになります。そういう意味で、これらは禁句を放ってしまった場合の「最終手段」なのです。

  • この記事を書いた人

丸山(Maruyama)

損保会社で事故担当や営業企画を歴任する。大学時代に、行政書士を取得。就職後に、ファイナンシャルプランナーと証券アナリストを取得。趣味は、ジョギングしながら色んなジャンルのYOUTUBE動画を聞き漁ること。

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