こんにちは、損保社員の丸山です。
このページを見られている方は、自動車保険の見直しにかなり高い感度を持っている方だと思います。
そんなあなたでも、「自動車保険を見直すぞ!」と意気込んだは良いものの、こんな疑問にぶち当たっていませんか?
よくある疑問
- 自動車保険を見直そうと思ったけど案外難しい。
- 特に特約は無数にあってわからない。
- それぞれの特約ってどんなものなんだろう?
- 自動車保険に付けた方が良い特約ってあるのかな?
- プロ的にはどんな特約がおすすめ?
そこで私の損保社員としての経験を踏まえ、
自動車保険の特約はどんなものがある?
自動車保険には相当な数の特約が存在します。まずは、その説明から始めようと思います。
自動車保険の主な特約一覧
自動車保険の主な特約は全部で11種類あります。このほかにも、個社ごとのオリジナル特約がありますが、とりあえずこの11種類を「何となく」理解しておけば問題ありません。
自動車保険の主な特約
- 対物超過修理費用特約
- 車両超過修理特約
- 新車特約
- レンタカー費用特約
- 車内身の回り品特約
- 弁護士費用特約
- 他車運転特約
- ファミリーバイク特約
- 個人賠償責任特約
- 車両損害限定特約
- 運転者限定特約
ポイント
自動車保険の見直しの際に気を付けて欲しいのは、保険会社によって特約の「名前」が違うということです。
名前が違うので無数にあるように感じますが、実際は上に書いた特約がほぼ全てなので安心してください。
自動車保険の主な特約とは?
自動車保険の主な特約について簡単に説明していきます。ここに記載した内容を理解できれば、特約に関する知識は十分です。
ただ、もっと詳しく知りたいという方は、以下の記事に詳しくまとめています。
-
【完全版】プロがおすすめする自動車保険の「補償内容選びの鉄則」
続きを見る
対物超過修理費用特約
相手の自動車の修理にあたって、時価額を超えた修理費用を補償してもらえるものです。
時価額とは
「時価額」とは、簡単に言うと自動車の中古車価格です。通常は、相手への賠償も、自分への補償も「時価額」までお金が支払われません。
しかし、特約を付すことによって、相手への賠償や自分への補償を「時価額+α」にグレードアップできます。
車両超過修理特約
自分の自動車の修理にあたって、保険金額(時価額)を超えた修理費用を補償してもらえる特約です。
新車特約
自分の自動車の補償上限額を、時価額から新価(新車購入時の価格)にアップグレードする特約です。
レンタカー費用特約
事故車修理中のレンタカー代を補償する特約です。
車内身の回り品特約
事故時に車内にあった身の回り品を補償する特約です。
弁護士費用特約
弁護士に依頼して、相手に損害賠償請求を行う際の弁護士費用を補償する特約です。
他車運転特約
友人の自動車やレンタカーを運転中の事故を補償する特約です。
ファミリーバイク特約
家族が所有する原動機付自転車による事故を補償する特約です。
個人賠償責任特約
交通事故とは関係ない、日常生活の賠償事故を補償する特約です。
損害限定特約
車両保険の補償範囲を狭める代わりに、保険料を安くする特約です。
車両保険の「エコノミータイプ」として知られています。
運転者限定特約
運転者を特定の人に絞る代わりに、保険料を安くする特約です。
自動車保険に特約は必要か?
結論から言うと、自動車保険の特約は基本的に必要ありません。
特約が補償するのは、非常に小さなリスクであり、貯金から支払える程度の費用ばかりです。
ただ、以下に説明する特約は付けることをおすすめしています。
プロがおすすめする3つの特約
基本的には不要なものばかりな自動車保険の特約ですが、プロとしておすすめできる特約が3つあります。
おすすめの特約
- 弁護士費用特約
- 損害限定特約
- 運転者限定特約
【おすすめ特約①】弁護士費用特約
この弁護士費用特約は、色んな方法で活用できる特約なので非常におすすめです。
弁護士費用特約の活用シーン
- 弁護士の交渉力で、相手からの賠償金をアップしてもらえる
- 保険会社の交渉力では解決しきれない過失交渉に勝つ
- 車両保険や人身傷害保険を一部代替して保険料を安くする
特に3点目ですが、保険料の高い「車両保険」や「人身傷害保険」の代わりとして活躍することができます。
イメージとしては、自動車の修理費を保険会社が補償してくれるのが「車両保険」、弁護士が相手からしっかり回収してくれるのが「弁護士費用特約」といったところ。
保険料は、「車両保険」は数万円に対して、弁護士費用特約は2千円なのでコストパフォーマンスは最高です。
【おすすめ特約②】損害限定特約
車両保険の補償範囲から外れるのは、主に「自損事故」と「当て逃げ」という事故形態です。
事故担当者としての経験上、補償対象外の事故で大事故となるケースは非常に稀であり、自分の貯金で何とかできるような事故ばかりです。
一方で、保険料は1万円近くも安くなるので、積極的に付けることをおすすめしています。
【おすすめ特約③】運転者限定特約
「運転者の範囲」を限定する運転者限定特約と「運転者の年齢」を限定する年齢限定特約の2種類があります。
いずれも大きく保険料が安くなる特約ので、積極的に付けることをおすすめしています。
ちょっと特殊な2つの特約
以下の2つの特約は、本来は「個別の保険」であったものを自動車保険の特約としてしまったものです。
対象の特約
- 個人賠償責任特約
- ファミリーバイク特約
特約加入のメリットは「保険料の安さ」
これらの特約は、個別に各保険へ加入することも可能です。一方で、自動車保険の特約として加入すると、保険料が数百円安くなります。
ある自動車保険の個人賠償責任特約を調べたところ、保険料が170円安くなっていました。
単品加入 | 特約加入 | 差額 |
---|---|---|
1,500 | 1,330 | 170 |
別で加入するつもりならおすすめ
これら自体が特段おすすめな特約という訳ではありませんが、元々加入するつもりなら自動車保険に特約として付けてもよいのではないでしょうか。
ただ、メリットは「保険料の安さ」だけなので、本当に安いのかをしっかりと確認しましょう。
おすすめ:「自動車保険の節約ノウハウのすべてをまとめた」記事があります。
本記事のように、自動車保険の知識を体系的にまとめた記事を用意しています。
自動車保険に関する全体像を把握したい方は、ぜひご覧ください。
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